2018年8月3日金曜日

●異常乾燥による干ばつ被害:250頭のコアラの危機

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ロイター 2018年8月2日 / 15:35 / 14時間前更新
https://jp.reuters.com/article/tokyo-stx-outlook-3-idJPKBN1KN305

豪レイモンド島でコアラが餓死の危機、
火災防ぐため森林伐採



[シドニー 1日 ロイター] -
オーストラリア南部のレイモンド島で、森林火災防止のための樹木伐採により生態系が破壊され、野生のコアラが餓死寸前となっている。
現地ではレスキュー隊も出動した。

レイモンド島はビクトリア州沖にある770ヘクタールの島で、野生のコアラが住んでいることで有名。
約250頭のコアラと住民470人が暮らしている。

救助活動を行う現地スタッフのウェンディー・ヘンドリクセンさんによると、保護施設には週に少なくとも1頭のコアラが収容されており「この島だけでなく、豪州全土に影響が出ている」もよう。
「ここには保護施設が1カ所しかないため、問題が深刻化している」という。

豪州では現在、気候が極めて乾燥しており、火災が手に負えない状態になるのを防ぐため森林を伐採。
ほぼユーカリの葉だけを食べて生きているコアラを脅かしている。

コアラはもともと、毛皮を得るため欧州からの移住者により射殺され絶滅の危機に瀕していたものが、保護のためレイモンド島などに移されていた。
だが、シドニー大学で環境科学を専門とするメラ教授によると、こういった動物は環境の許容範囲を超えることが少なくない。繁殖を適切にコントロールできなかった場合、餓死することもあるという。
教授は「ビクトリア州を中心とする森林火災も、コアラにとって脅威となってきた」と述べた。

コアラは豪連邦法により、絶滅が危ぶまれる「危急種」に指定されており、
野生には9万頭以下しか存在しない。
同国のコアラ基金は、個体数を4万3000頭と推定している。



ロイター 2018年8月3日 / 16:17 / 7時間前更新 (撮影、文:David B Gray)
https://jp.reuters.com/article/china-private-firms-bonds-idJPKBN1KK0LZ

ブログ:乾く大地を上空から眺める、豪州襲う干ばつ被害


[ガネダ(オーストラリア) 1日 ロイター] -
 地上から見ると、オーストラリアの干ばつは、単調で埃っぽい茶色の風景だ。
 だが上空から見ると様子は一変し、灼熱の太陽の下でひび割れる大地の様子は、多様な色彩と質感をたたえた、芸術的な眺めになる。

 土を耕すプラウが通った乾いた円形の跡は、先住民アボリジニが点描で描いた、古い時代の神話を表す同心円に似ている。
 空腹の牛がエサを求めて並ぶ様子は抽象画のようだし、地面に伸びる牛の長い黒い影は、シュールレアリズムの映像のようだ。

 だが農家のアッシュ・ホイットニーさんにとっては、美の要素は微塵もない。
 ひどい干ばつで牛のエサの調達に苦労し、最後の頼りのクラジョングの乾いた枝を切っていた彼にあるのは、血と汗と涙だけだ。

 「ずっとここに住んでいるが、この干ばつは、しばらく続く感じがする」
と、失望をにじませながらホイットニーさんは言う。
 彼の農場は、ガネダの町の近くのリバプール平野にある。
 いつもは肥沃なこの平野は今、平均降雨量が30年近くで最低となり、すっかり乾き切った状態だ。

 近年記憶に残っている限りで最悪の干ばつがオーストラリア東部の一部を襲い、農家を追い込んでいる。
 将来への不安を口にする農家も多い。

 畜産農家のトム・ウォラストンさんは、いま暮らしている自宅で70年前に生まれた。
 2300ヘクタールある農場は、ウォラストンさんが「ブーツを脱ぐ(引退する)時」に子供たちが引き継ぐ予定だが、ウォラストンはこの干ばつが子供たちにとって、何を意味するか心配している。
 「ただエサをやって、農場を切り回していく以上のことは何もできていない。
 干ばつは、いつも私の一歩先を行っているようだ。
 最後まで戦うが、皆にとって重荷だ」
と、ウォラストンさんは言う。

 妻のマーゴさんは、干ばつは家族だけでなく、ニューサウスウェールズ(NSW)州北西部タムワース周辺の農業コミュニティー全体に大きな悪影響を及ぼしていると話す。
 「干ばつは、少しがんに似ていると思う。
 だんだんと私たちをむしばみ、乾燥が進んでさらに深刻になっていく。
 そして、生活にひどい影響を及ぼすようになる」
と、マーゴさんは語り、
 「自宅と庭をきれいに、緑豊かに保とうと頑張っている。
 そうすると、夜も眠れるから」

 メイ・マキューンさん(79)は息子のジミーさんとNSW州北西部ウォルゲット近郊の農場で暮らしている。
 2010年以降、雨がほとんど降っておらず、将来を非常に心配しているという。
 「私の曽祖父が1901年にこの土地に移り住んだ。
 曽祖父が、向こうの牧草地から牛を移動させなければいけなくなったことは一度もなかった」
と、マキューンさんは西の方角を指差して言った。
 「でも私たちは、エサをやりやすいように牛を全部自宅に近い方へ移動させなければならなかった」
と、彼女は話した。
 近年は農場経営ではほとんど収入が得られず、あと数カ月で干草が尽きた後は、干草価格の高騰で、この100年超で一家が1度も経験したことがないような経済状況に追い込まれるという。

 オーストラリアの農業生産の約4分の1(金額ベース)をNSW州が担っており、州政府は農家向けの10億豪ドル(約820億円)超の緊急支援策を打ち出した。
 7月30日に、最新の5億豪ドル分を発表したばかりだ。

 オーストラリア気象局は、2017年12月から2018年2月にかけての夏は、一部地域で史上2番目の高温を記録し、3月─5月にかけての秋は、有数の乾燥した暖かい秋だったとしている。
 NSW州の95%に干ばつをもたらした乾燥気候が終わる気配は、まだ見えない。





11/28(水) 12:00配信 ハフポスト日本版
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181128-00010002-huffpost-int

巨大な牛がオーストラリアに出現。
大きくなりすぎて命が助かる

巨大な牛、ニッカーズ
オーストラリアの巨大な牛に、大勢の人たちが目を奪われている。
ニッカーズと名付けられたその牛は、オーストラリア南西の街・マイアラップにある牧場で飼われている7歳のホルスタイン。

【動画】巨大牛・ニッカーズが仲間と歩く様子


高さは194センチで、重さ1.4トン。平均的なホルスタインに比べて、体重は2倍、高さは50センチ高いという。
オーストラリアのニュース番組は「マイケル・ジョーダンと同じくらい高い」と表現する。

これほどまでに大きいと不便なこともありそうだが、大きすぎる体がニッカーズの命を救ったという。
飼い主のジェフ・パーソンさんはニッカーズを売ろうとして、食肉処理業者から大きすぎると言われた。
「重すぎて、食肉処理施設の設備を通り抜けられないんだ」
「このまま、幸せに暮らすことになるだろう」
と、パーソンさんはニュースサイトのパースナウに語る。

BBCによると、ニッカーズは他の牛たちを先導する役目を担う牛として買われた。
もともと周りより大きく目立つ牛だったが、いつになっても成長がとまらなかった。
そして気が付いた時には、売るには大きすぎる牛となっていた。

そのサイズゆえに、周りの牛たちから恐れられているかと思いきや、ニッカーズは慕われているという。
「ニッカーズを放牧場に入れると、他の牛たちが彼についていくんだ。
ニッカーズが起きて歩き始めると、後ろに何百頭もの牛の群れができるよ」
とパーソンさんは話す。




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