2018年11月26日月曜日

アニメ「ツルネ」:初めてみた和弓のアニメ

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● アニメ「ルルネ」

 スポーツを題材にしたアニメは実に多い。
 野球、サッカー、柔道、空手などきりがない。
 最近ではビーチバレーにバドミントンまでアニメ化されている。
 しかし、過去にアニメの題材にならなかったスポーツもある。
 その一つが弓道(和弓)。
 「ツルネ」というアニメははじめての和弓ものではないだろうか。
 私の若いころは時代が時代だったので、部活などまったくしなかった。
 子どもの草野球を除けば、高校でスケートを、社会人になってスキーをやったが、これらはあくまでレジャーであり、冬場のお楽しみみたいなものであった。
 本格的にやったのは和弓。
 近くの市民センターへ行って、中年でもできる古武道はなにかないかと探していた。
 本当は薙刀をやりたかったのだが、そのころ薙刀は女子専用で男子は入れなかった。
 ちなみに男子で最初に薙刀の初段をとったのはオーストラリア人である。
 日本の文化の喧伝のためにという理由付けがあった。
 今はもう男子の入門も許可されているが。
 そこで選んだのが弓道である。
 4年ほど打ち込んで三段までいった。
 そこで移住とあいなった。
 ゴールドコーストには弓道クラブあるいは弓道場はない。
 アーチェリーならある。
 四半世紀の昔のことで今は袴もつけられないし、弦を弓にかけることもできない。
 持ってきた弓は、おそらくもう強くて引けないだろう。


    
 ● 日本からもってきたものだが使っていないし、もうつかえない。
 
 アニメに出てくるのは「弓返り」のシーン。
 弓返りとは矢を放ったとき弓がその反動でくるりと弓が回転することである。
 言葉では説明しにくいので下の動画を見てください。

youtubeより







 私もどうしても弓返りができなかったことがある。
 言われたとおりにやっているのだが、どうにも弓が回転しない。
 悩んで悩んで得た結論は「教え方が悪い」である。
 どうも和風ものは練習量主義になることが多い。
 このアニメにもそれが出ている。
 ちなみに弓返りの方法を理論的に説明すると以下になる。

1]:弓は握らない。
2]:握らないから弓はズルリと手の中から落ちてしまう。
3]:これではまずいから、小指の指平で軽く落ちない程度に押さえる。
   ほかに指はただ弓に触れているだけ、まったく握っていない。
   その程度の状態で十分である。
   しっかり握ったら弓は絶対に返らない。
   これが第一段階。
4]:弦はひかない。
   引き分けた状態で右腕を止める。
   力は入れないで、弦が離れないように止めた位置に置いたままにする。
   つまり右腕は何もしない。
5]:弦を引かない代わりに左腕で弓をひと押しする。
   普通に押すと当然腕に力が入り、その力を受ける形になり肩が上がる。
   「肩の上り」が最大の欠点になる。
   肩を下げて、弓を押す。
   この状態を曰く「自然体」。
   これが難しい。
   腕で弓を押すのではなく腕を伸ばす形にもっていくことが必要。
   隙間にモノを落としたとき、拾おうとして腕を伸ばして伸ばし続けることがある。
   伸びない腕をさらに伸ばすのである。
   この感覚に似ている。
   といっても言葉でいうのは簡単だが実際やってみると、なかなか大変である。
6]:弓は手前右角を左親指の内側付け根に当てる感じとし、左腕を伸ばすと自然に左親指はグーンとまっすぐ前へ進む(伸びる)形になる。
   この結果、弓の右側にストレスが’かかり、わずかだがねじれる感じになる。
   親指を伸ばすとき親指と腕は最短の一直線になろうして左側にわずか手首を軸に回る形になる。
7]:ここで矢を射ると、かかったねじれで弓は時計とは反対の方向に弓が回転を起こす。
   これが弓返りである。
   なぜ弓返りが発生するのかを理論的に教えてくれる人は、私の周りにはいなかったので、我流で説明してみた。 

 昔の思い出でつい書いてしまった。
 昔のことなど思い出しながらこのアニメを見ている。
 でももう私自身が弓を引くことはないだろう。
 というより、もう引けないないだろう。
 弓をベースにしたテレビ映画には、綾瀬はるかの主演だった高校弓道部のものがあった。
 それ以外には記憶にない。
 あまり動きのないスポーツなので動画にはしにくいのだろう。
 


 なを、教本には弓返りについては何も書かれていない。
 教本通りの射をすれば弓帰りは自然と発生するもの、という解釈であろう。
 


 






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