この土曜日にアジア大会マラソンが、日曜日に北海道マラソンがあった。
その動画横のリストに先月フィンランドで行われた陸上のジュニヤ世界選手権のものが載っていた。
その中に女子3,000mでの田中希実の優勝動画が含まれていた。
『
●アジア大会2018ジャカルタ~男子マラソン35km以降井上&園田~
2018/08/25 に公開
☆日本勢32年ぶりの金メダル!
井上大仁 25歳(MHPS・山梨学院大学OB)自己ベスト2時間6分54秒
2017年世界陸上ロンドン代表 特技は「折り紙」
園田隼 29歳(黒崎播磨・上武大学OB)自己ベスト2時間9分34秒
日本代表初選出「丸刈り」がトレードマーク
【過去17大会の日本勢成績】
金メダル5 銀メダル11 銅メダル4
1986年ソウルアジア大会を最後に金メダルなし
』
●北海道マラソン 男子は岡本、女子は鈴木が優勝 五輪選考会へ (2018/08/26)北海道新聞 動画ニュース 2018/08/25 に公開
https://www.youtube.com/watch?v=iCOrncBQH-c
北海道マラソン2018が8月26日、札幌市内で行われ、男子は岡本直己(中国電力)が2時間11分29秒、女子は初マラソンの鈴木亜由子(日本郵政グループ)が2時間28分32秒でそれぞれ優勝した。
昨年と同様に2020年東京五輪のマラソン代表の選考大会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」の1次選考会を兼ね、男子は岡本ら4人、女子は鈴木が日本陸連の定めた順位とタイムの条件を満たし、MGCの出場権を獲得した。
https://youtu.be/W7_3tmUeXWU
』
井上大仁や鈴木亜由子は陸上界ではビッグスターである。
井上は現在日本に二人しかいない現役の2時間6分台のマラソンランナーであり、鈴木は昨年まで陸上界のクイーンに君臨していた中距離ランナーである。
さてそこで
では田中希実とはいったい誰?
ということになる。
昨年まで高校生だったランナーである。
兵庫の西脇工業出身で高校駅伝とか都道府県対抗駅伝とかではお馴染みの顔だがまだ十代のランナーにすぎない。
現在は同志社大学の学生だが、陸上部には所属していないので大学女子駅伝で観ることはないだろう。
その田中がフィンランドで’行われた20歳未満のジュニヤ世界選手権の二日目の女子3000mで金メダルを獲得したというのである。
● IAAF U20世界選手権(世界ジュニア選手権)女子3000m
タンペレ – フィンランドで行われてたIAAF U20世界選手権(世界ジュニア選手権)の女子3000mで田中希実(ND28AC)が「8:54.01」の自己新で金メダルを獲得した。
』
なぜそれがここで話題になるのかというと、彼女はゴールドコーストマラソンのジュニヤ4kmで二連覇しているのである。
最初に走ったときは確か小学生であったと思う(2011年7月)。
ジュニヤは中学生までで、小学生の田中がオーストラリアの中学生をさしおいて優勝したということになる。
そしてこれが彼女の最初の海外レースになるのである。
● そのときの表彰式:トロフィーを渡すのは今年4月のコモンウエルスゲーム・マラソンで優勝したマイケル・シェリー
● この時の第2位はカトリーナ・ロビンソン
よってその時の優勝者はカトリーナとなる。
その翌年・翌々年も敵なしで3連覇を達成する。
彼女の活躍は「Katrina Robinson」で動画検索できます。
さてこの二人が、7月の世界ジュニヤ選手権3000mで顔を合わせた、というわけである。
つまり6年ぶりの対決ということになる。
もちろん田中の圧勝に終わったのだが。
● スタート前列左から2番目がカトリーナ・ロビンソン
☆:https://youtu.be/O7Vo0EyfuEE
なをカトリーナは1500mにも出場している。
スタート時の隣は長崎商業高校の広中璃梨佳である。
☆:https://youtu.be/6uLaXmZ4Hdg
ゴールドコースト・マラソンがらみの因縁のある関係なので取り上げてみた。
もうちょっと加えると、田中希実の母親はマラソンランナーの田中千洋である。
旧姓小倉千洋で1997年に北海道マラソンに優勝している。
結婚後の2003年にもチャンピオンに輝いている。
泉州マラソンで優勝して、姉妹提携しているゴールドコースト・マラソン(2011)に招待されたのであるが、そのとき一緒に来たのが田中希実(NOZOMI TANAKA)である。
この年、母親は3位に入り、娘はチャンピオンという快挙となったわけである。
● 母娘入賞で地元新聞に載った写真
シニアになると10000mがターゲットになってくる。
おそらく東京オリンピックは10000mを目指すだろうと思う。
そしてその後、松田瑞生や鈴木亜由子のようにステップアップしてマラソンランナーに向かうことになるだろう。
母親は北海道マラソン2回優勝という輝かしい実績の持ち主である。
ちょっと先が楽しみである。
ジュニヤ3000m世界選手権の自己新での優勝はその強力な一里塚になるのではなかろうか。
余談だが泉州マラソンはサンシャインコーストのヌーサ・マラソンと姉妹提携にあった。
だがヌーサ・マラソンはフルが廃止されハーフのみになったために、提携先がゴールドコースト・マラソンに代わったのである。
昔、ここのハーフを走ったことがあるが、正直あまりいいコースではない。
フルはそれを二周することになっていた。
最近のマラソンブームで中止になっていたフルが復活してきたが、コースは旧来とはまったく違う海沿いコースに変わっている。
なをゴールドコーストマラソンは現在「神戸マラソン」と強いきずなを持っている。
田中千洋は神戸マラソンの優勝者でもある。
兵庫在住なので地元になる。
すごく近い将来、田中希実が神戸マラソンの覇者となり、ゴールドコーストに戻ってきてくれることを期待しているのだが。
さて、日本のマラソン界だが、
男子は2時間6分台の設楽悠太、井上大仁、それに7分台の大迫傑が三羽烏を競っている。
女子は現在の陸上界のクイーンである松田瑞生、そして前田 穂南と関根 花観、これに昨年までのクイーンであった鈴木亜由子が割って入ってきて四強になっていると見ていいだろう。
男子も女子もマラソン界は東京オリンピックに向けて面白い展開が期待できそうである。
【参考】
『
神戸経済新聞 2013.12.23
https://kobe.keizai.biz/headline/1597/
「神戸マラソン」の海外での認知度・ブランドイメージの向上と海外からの参加者を増やすことを目的に、
★:第1回大会開催時に提携調印したゴールドコーストマラソン(オーストラリア)と
★:交流大会として兵庫県の姉妹州省である西オーストラリア州で開催される「パースマラソン」
に上位入賞者(男女各8人)を派遣することも決定。
選定の結果、第3回大会男子優勝の新井広憲さん(中国電力所属)、女子優勝の田中千洋さん(アスレックRC所属)が選ばれた。
』
この時(翌年の2014年GCマラソン)に田中希実は来ていない。
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