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インターネットを回遊していたら面白い記事に出会った。
知っている人は知ってるのだろうが、少々興味のあるところなので載せてみる。
これぞ究極のダジャレな暇つぶしである。
『
6/2(土) 15:00配信 東洋経済オンライン モノ・マガジン編集部
https://
headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180602-00223418-toyo-soci&p=1
日本酒好きでも意外と知らない「酒蔵」の正体
モノ情報誌のパイオニア『モノ・マガジン』(ワールドフォトプレス社)と東洋経済オンラインのコラボ企画。ちょいと一杯に役立つアレコレソレ。
「蘊蓄の箪笥」をお届けしよう。
蘊蓄の箪笥とはひとつのモノとコトのストーリーを100個の引き出しに斬った知識の宝庫。
モノ・マガジンで長年続く人気連載だ。
今回のテーマは「酒蔵」。
あっという間に身に付く、
これぞ究極の知的な暇つぶし。
引き出しを覗いたキミはすっかり教養人だ。
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■酒蔵の総数はおよそ1500軒
01.
全国に存在する酒蔵の総数はおよそ1500軒
02. 日本酒の原型となるものは、縄文時代に大陸から米が伝来した時期に発祥したものと考えられている
03. 古代の酒は、収穫祭や豊穣祈願を行なう際、神に捧げるための「神酒」であった
04. 神社で始まった酒造りの場は、やがて神社を統べる宮中へ移り「宮中酒」として発展する
05. 飛鳥時代後期には朝廷のための酒の醸造体制が整えられ宮内省の造酒司に酒部という部署が設けられた
06. 酒部は今の杜氏の役割をもつ醸造技術者と考えられる
07. 平安時代に編纂された『延喜式』には「白酒」「黒酒」など宮中での酒の造り方が詳細に記録されている
08.
平安時代には神社仏閣で造られる「僧坊酒」が市井にも広まり、商家が「町家酒」の酒造と販売を開始
09. 今の日本酒造りの基本型が完成したのは14世紀ごろ。
奈良県の菩提山正暦寺において「酒母づくり」「三段仕込み」「火入れ」などの技術が確立されていた記録が残る
■日本初の清酒
10. この
正暦寺で造られた『菩提泉』が日本初の清酒とされている
11. 「清酒発祥の地」の碑は、奈良市の正暦寺の他、伊丹市にある江戸期の豪商・鴻池家発祥地の2カ所に存在する
12. 室町時代には桶が誕生。
それまでの甕にとってかわったことにより、日本酒の生産量が飛躍的に増加
13. 江戸時代までは科学的再現性のない酵母に頼る手探りの酒造りが行なわれていた。
日本酒造りの原理が解明されたのは明治維新後の西洋近代科学の導入による
14. 明治政府は1906年醸造協会を設立。
酒造りに最適な酵母を探し純粋培養、全国の酒蔵に配る仕組を生み出した
15. 協会酵母第1号に選ばれたのは灘の『櫻正宗』酒母から分離された酵母
16. 協会酵母第2号は伏見の『月桂冠』から分離された
17.
昭和初期、6号酵母として採取された秋田の『新政』が主流になると、それ以前の1号~5号は廃番となった
18. 最もよく使用されているのが7号酵母。『真澄』の醸造元・長野県宮坂醸造の蔵内から分離された酵母
19. 7号と並びよく使用される9号酵母は熊本県酒造研究所から分離された酵母
20. 長野県の「アルプス酵母」、青森県の「まほろば酵母」、広島県の「せとうち21」など都道府県が開発した酵母もある
21. 蔵に棲みついた「家付き」の酵母を使用したり、独自の酵母を培養する蔵も増えている
22. 戦時中、日本酒の醪に醸造アルコールを添加する酒造法が発明され、以後長くアルコール添加酒の時代が続く
23.
1960年代後半に純米酒の復活に挑んだのが埼玉の「神亀」。
1987年には日本初の全量純米酒製造酒蔵となった
■「日本三大酒処」は
24. 「日本三大酒処」は、京都の伏見、神戸の灘、東広島の西条
25. 灘五郷は、神戸市、西宮市の西郷、御影郷、魚崎郷、西宮郷、今津郷の5地域からなる日本一の生産量を誇る酒処
26. 魚崎郷の櫻正宗六代目当主山邑太左衛門は酒の仕込み水として全国的に知られる「宮水」の発見者とされている
27. 灘の酒は江戸時代、大阪湾から千石船で江戸に運ばれ最盛期には江戸の酒の需要の8割を供給した
28. 灘の酒は、江戸っ子に上方からの「下り酒」として愛された。「江戸に下らないお酒」は評価の低いものとされ「くだらない」の語源ともいわれる
29. 現存する最も歴史の古い酒蔵は茨城県の須藤本家。
創業は平安時代の1141年(永治元年)
30. 次いで秋田県の飛良泉本舗。創業1487年
31. 神戸市東灘区の剣菱酒造は1505年創業。
日本で初めて酒にブランド名を採用
32. 酒蔵のシンボルとして軒先に吊るされる酒林(杉玉)は、新酒ができたことを知らせるもの
33. もともとは蔵人が安全醸造を願って新酒の仕込みの開始とともに杉玉を吊るしたのがはじまり
34. 奈良県の大神神社で大国主神に醸造安全を祈願する祭りの際、ご神体である神杉の葉を球状に束ねた杉玉を軒先に吊るしたのが酒林の起源といわれる
35. 「蔵元」はその蔵の代表者、いわゆるオーナー社長を指す
36. 酒蔵で酒造りに従事する人々を蔵人と呼ぶ。
「杜氏」を筆頭に「頭」から「追廻」まで役割分担されている
37. 杜氏は酒蔵において酒造りの一切を指揮する総責任者
38. 頭は杜氏の指令伝達役として蔵人を直接指揮し、日常の実務を管理する
39. 麹屋は麹造りの責任者。
「衛門」「大師」「麹師」などの別称でも呼ばれる
40. 酛屋は酒母を育てる担当で、麹屋に次ぐポジション
41. 酒造りの工程は大事な順に「一麹、二酛、三造り」といわれ、頭・麹屋・酛屋を「三役」と呼ぶ
42. 米を洗って蒸すまでを担当するのが「釜屋」
43. 醪を搾る工程「上槽」を担当する蔵人は、舟のような槽を使うことから「船頭」と呼ばれる
44. 「炭屋」は濾過を担当する蔵人
45. ほかに用具の管理を行なう「道具廻し」、下働きの雑用をこなす「追廻」、食事作り担当の「飯屋」などが置かれる
46. 小規模な蔵では蔵元が杜氏を兼任するオーナーマイスターとなるケースも増えている
47. 杜氏の語源は「刀自」といわれる。「刀自」は女性の敬称で、かつては女性が酒造りに関わっていたことの名残と考えられている
48. 酒蔵は江戸時代、寒造りになり杜氏と蔵人たちが集団で酒造りをするようになると女人禁制が定着した
49. 杜氏には流派があり、
岩手の南部杜氏、新潟の越後杜氏、兵庫の丹波杜氏が三大杜氏と呼ばれた
50. 日本で最も規模の大きい南部杜氏は最盛期(昭和40年)には約3200名の杜氏が加盟していた
51. かつて酒造りは杜氏に率いられた雪国の農家が出稼ぎで行なうことが多かった
52. 近年は出稼ぎが減り、酒蔵の社員杜氏が増えている
■日本最北端の酒蔵
53. 日本最北端の酒蔵は北海道増毛町の国稀酒造
54. 日本最南端の酒蔵は沖縄県の泰石酒造
55. 最も高い場所に位置する酒蔵は八ヶ岳山麓の標高960mにある宮坂醸造の「富士見蔵」
56. 福島県の大七酒造は伝統の「生酛造り」と「超扁平精米」の新技術により銘酒『大七』を生み出し、洞爺湖サミットやオランダ王室晩餐会で供されるなど高評価を得ている
57. 若鶴酒造が大正11年に建設した酒蔵「若鶴大正蔵」は、北陸コカ・コーラボトリングの研修施設として再生された。2014年グッドデザイン賞を受賞
58. 湘南に唯一残る酒蔵「熊澤酒造」は、地酒『天青』が味わえる和食レストラン、蔵出しの『湘南ビール』が飲めるトラットリア、カフェ、ベーカリー、ギャラリーを併設
59. 第74代内閣総理大臣竹下登は島根県の『出雲誉』の蔵元竹下家の12代当主だった。その座右の銘を冠したラベル「我が道をゆく」や、孫のDAIGOラベルなどを販売
60. 東京・港区芝では100年ぶりに再興された蔵「東京港醸造」が4階建てビルで酒造りを行なっている
61. 岩国市の旭酒造は、杜氏の持つ知識をすべてデータ化し、データ管理による酒造りを実現、遠心分離システムの導入など、常識を覆す最先端の取組を行なっている酒蔵
62. その旭酒造の銘酒『獺祭』は、安倍首相によるトップセールスや『新世紀エヴァンゲリオン』の劇中で葛城ミサトが愛飲するシーンで人気に火がついた
63. 「獺祭」の酒名は、正岡子規の別号「獺祭書屋主人」と、蔵の地名の玖珂郡周東町獺越の「獺」をかけて命名。「獺」はカワウソのこと
64. 京都市の松尾大社は室町時代に「亀の井」と呼ばる湧き水が湧いたことから酒造りの神様として信仰される
65. 埼玉の清瀧酒造の蔵元見学コースは利き酒と食事を宴会スタイルで楽しめるとあり、リピーター続出の人気ぶり
■日本初にして唯一の外国人杜氏
66. 天保13年創業の木下酒造は、日本初にして唯一の外国人杜氏フィリップ・ハーパーが率いる酒蔵
67. 杜氏としてのハーパーは江戸時代の製法で造る超甘口『Time Machine88』や『アイスブレーカー』など新商品を送り出している
68. 2015年の映画『カンパイ! 世界が恋する日本酒』はハーパーをはじめ、日本酒に魅せられた米国人ジャーナリストらの活動に密着し記録したドキュメンタリー
69. 映画『一献の系譜』は石川県の能登杜氏の酒造りと暮らしを記録したドキュメンタリー
70. 海外でも外国人醸造家によって日本酒の技法や酵母を使った酒造りは各地で行なわれている。
ただし地理的表示の規制により「日本酒」を名乗ることはできない
71. ノルウェーではクラフトビールのヌウグネ・エウ社がヨーロッパ初となる酒蔵を開設、『裸島』ブランドを生産
72. スペインでもピレネー山脈の麓のトイセント村に建てられた酒蔵で『絹の雫』というSAKEが造られている
73. 日本酒の年度は7月1日に始まり6月30日に終わる。これを醸造年度(BY=Brewery Year)と呼ぶ
74. 「呑み切り」は貯蔵タンクの呑み口を開けて酒の品質チェックを行なう、蔵元にとって重要な年中行事のひとつ
75. この呑み切りには鑑定官として酒類の分析や酒造りの技術支援をする国税局の職員が立ち合うのが通例
76. 戦前の昭和15年頃には7000蔵の酒蔵が存在していた
77. 終戦時にその約半数以下に減った酒蔵は徐々に復活し、昭和30年に戦後のピーク4021蔵を数えた
78. 酒蔵数は昭和30年のピーク時からは減少の一途で、その後約50年の間、年に平均43軒減少している
79. 酒税法により、清酒の酒造免許を取得するためには年間60キロリットルの製造見込み量が必要
80. 新規で酒造免許を取得し蔵を立ち上げる例はほぼないに等しく、酒蔵の数は減る一方となっている
81. 日本酒の国内消費量は1975年の167万キロリットルをピークとして2010年には58万9000キロリットルと半減
82. 2017年、日本酒の輸出金額は約187億円、輸出量は約2万3482キロリットル。いずれも8年連続で過去最高記録
83. 日本酒消費量日本一の県は新潟県。
県民1人あたり年間平均12.6ℓ飲んでいる(平成27年度国税庁)
84. 新潟県は酒蔵数が日本一多い県
■酒蔵数日本一の県は?
85. 酒蔵見学を希望する場合、見学可能な日時の問い合わせや事前の予約はマスト
86. 酒蔵を見学する際は日本酒造りのための環境を脅かすことがないよう清潔な身なりを心がけるなど注意が必要
87. 酒蔵見学の前に食べないよう気をつけるべき食品の筆頭は納豆。
納豆菌は生命力が強く、麹に混ざって繁殖する可能性があるため
88. ヨーグルトや漬物などに含まれる乳酸菌も酒蔵では火落ち菌と呼ばれ嫌われるもので、摂取を控える必要がある
89. さらにみかんなどの柑橘類は皮の裏側に青カビ菌が生育しているため、これも摂取を控えるのが無難
90. 同様に土いじりや草刈りなどをした服装のまま酒蔵に入るのも禁忌
91. 見学の際にはほとんどの酒蔵で酒の仕込み水を飲むことができる
92. 近年、酒蔵見学や地酒の飲酒を中心に地域の食文化、伝統文化を楽しむ観光スタイル「酒蔵ツーリズム」が人気
93. 佐賀県鹿島市で6つの蔵元と日本三大稲荷の祐徳稲荷神社を巡るツアーを始めたのが「酒蔵ツーリズム」ブームの発端といわれる
94. 長い歴史と権威を誇る日本酒アワードとして「全国新酒鑑評会」が知られる。
第1回目は1911年に開催
95. 2012年には日本一美味しい市販酒を選ぶ唎き酒イベント「SAKE COMPETITION」がスタート
96. 毎年英国で開催される世界最大規模のワイン品評会IWCに、2007年「SAKE部門」が創設された
97. IWC「SAKE部門」では純米酒、吟醸酒など9カテゴリーごとに、とくに優れた出品酒にトロフィーが与えられる
98. さらにそのなかから最も優れた出品酒に日本酒部門の最高賞として「チャンピオン・サケ」の称号が授与される
99. 2017年の「チャンピオン・サケ」は『南部美人 特別純米』
100. 2018年のIWC「SAKE部門」には過去最高の456社1639点が出品。チャンピオン・サケは7月1日に発表される
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(文:森谷 美香/モノ・マガジン2018年6月16日号より転載)
参考文献・HP/『ゼロから分かる! 図解 日本酒入門』(世界文化社)、『日本酒語辞典』(誠文堂新光社)、『蔵元を知って味わう 日本酒事典』(ナツメ社)、ほか関連サイト
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『
サーチナニュース 2018-10-25 16:12
http://
news.searchina.net/id/1669838
色々言われるけど、
日本人の長寿の秘訣は「酒」じゃないのか?=中国メディア
中国メディア・東方網は24日、「日本人が長寿でいられる秘訣は、これかもしれない」とする記事を掲載した。
秘訣とされたのは、食事や運動の習慣ではなく、日本を代表する酒である日本酒だ。
記事は、
「日本酒は、中国の黄酒の醸造方法から発展を遂げた、日本の国酒というべき存在であり、日本人はしばしば日本酒は神の賜り物だ語る。
日本では大きな宴会から居酒屋、酒場、さらには一般家庭の食卓に至るまで、常に日本酒の姿を見かけることができる」と紹介した。
また、日本酒は米と天然の水を原料とし、麹造りや醸造、発酵を経て、アルコール度18%前後のもろみができ、そこから絞り出されたものであると説明し、
「日本酒は、米からできる神秘的な液体だ」と形容する人もいると伝えている。
そのうえで
「日本酒、そして製造過程で出る酒かすには大量のアミノ酸物質が含まれており、これらの物質は人びとの体に有益だという。
近年、日本の多くの学者が日本酒の保健機能について大々的に研究をしているのだ」
とし、がん細胞の抑制、糖尿病の予防、高血圧の改善、美容美顔といった効能に対する研究成果が発表されているとした。
記事は、「養生を重んじる日本人にとって、日本酒もその長寿の秘訣の1つだったのだ」とする一方で、ただし、何事も節度が必要であり、度を越した飲酒はかえって体を傷つけることになる」と付け足している。
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